サイト名 Official Interview

『テクニクビート』スペシャルインタビュー

第4回 『テクニクビート』裏話
今回は、業務用ビデオゲーム「テクニクビート」企画スタッフとサウンド担当の「スーパースイープ」 代表の「めがてん」こと細江慎治さんにお話をうかがってみました。

最終回となる第四回目は「テクニクビート」開発時の裏話。
なお今回のインタビュー時に、弊社三原は収録日に発売されたプレイステーション2タイトル「鉄拳4」の鉄拳フォースモードに手を焼いていた為、参加しておりません(笑)
「おまえら何のために調整しとんのじゃー」ってものすごくおこられました。
それでは、いよいよ開発裏話についてお話をいただこうと思います。 まずは、曲についてですが……
細江
「メルヘンメイズ」なくなっちゃいましたねぇ……名曲だったんですけどねぇ……。
坪内
諸事情で、残念です。
本当になんとかならないかなー、って三原とも話をしてたのですが、今回はちょっと見送りに なりました。元々三原の推薦曲だったのでかなり悔しがってたみたいですが。
細江
プログレッシブ系ですよね。音を生々しくつくってます。
ホントだったら10分位の曲をつくりたかったんですけど……。そんなに長かったらゲームに ならない、ということで、泣く泣く1分半くらいでおさめました。
まぁ、もともとすごい好きだったんで、かなり気合いが入ってます。

じゃあ、ロケテストのときにだけ、お披露目されて……
坪内
どこにいったの?って感じですよね。
ロケテストでやった時もユーザーさんの評判がかなりよかったですからね。 実際にプレイしててテンポもけっこう良くて気持ち良くできたんで…すごい良い曲なので ほんともったい無いです。
もし、コンシューマーで出ることがあったら……
坪内
コンシューマー版はここではまだ未定ですから。
まぁ、検討はしてみて……だってもったい無いですから。努力はします。 三原が(笑)。
それでは、ユーザーさんが気になるところでいうと、 サウンドトラックの発売についてなんですが……
坪内
三原から聞いた話なんですけれどサントラの件はナムコさんのほうがすごく精力的で、 契約の段階で「いいよな、つくって」っておっしゃってるんです。
おそらくナムコさんから出す動きで頑張られるんじゃないかと思います。
他に、開発時のお話は何かありますか? 失敗しちゃった話とか……
坪内
三原に凄く怒られた事もありましたね。
対戦の調整を僕と、高野と三川に任されたんですよ。で、企画を出した時に三原はちらっと見て、 「……これで調整できるんか?」って。その時は三原のいい含みの意味が解らずに、 自信もあったんで「大丈夫です」って答えて自分達の思うとおりに調整したんですよ。
ですが、チェックで三原に見てもらった時に……本当に数秒ぐらいで相手を一方的に ハメてしまう技を見せられてしまって。
「おまえら、何の為に調整しとったんじゃ!!」ってもの凄く怒られました。
「自分の視点だけで企画を考えるな、ユーザの視点でも見ろ!良い意味でユーザと俺達は 平行線な関係なんだ。」と。
その後、心を入れ替えてバッチリな調整になりました(笑)。
あのまま出てたとしたら、ぞっとしますね(笑)。

後で三原に聞いた話なんですが、最初に企画書見た段階でハメを見抜いてた、、って言われました。
その時に教えてくれれば、って言うと「自分らの為にならんし」と言われました(笑)。

そうですか。実際にデバッグ作業はかなり大変ですからね……。
それでは、ゲームの難易度決定については?かなりモメた、というお話を三原さんから 伺っていたんですが……。
坪内
高野がやっているのを三原が見て「2!」とか「3!」とか言って決めてましたね(笑)。
なので、星の責任は三原にあります(笑)
基本的に僕はテーブルを作っているんで、僕が難易度を決めて、その難易度が適当であるかを 企画の3人で会議するわけです。
もちろんそこでも「俺はこうだと思う」とか譲れない部分とかいろいろあるんですよ。
それで、最終的に三原に持っていくと、「ドワァーン」ってひっくり返ってくる(笑)。
ひっくり返った割合は半々くらいですね。 でも「これは違うだろう」というのが「ゼビウス」(笑)。
三原が「これは5だ!!」って言ったんですよ。でも絶対「6」なんですよ(笑)。
それでも「5!!5!!!」ってゴリ押しされて(笑)。
でも、三川はなにやらせても「1」だけどね(笑)
「コンシューマーやるんですか?」って三原に聞いたら「なんで?ティクスあるやん」
そこらへんの難易度決定は、かなり難しいでしょうね。
プレイヤーさんの感覚にあわせてやらないといけないでしょうし……
坪内
三原の意見としては「テクニクビート」初心者の評価はこうじゃないの?って。 でも正直まだ納得してない部分の方が多いんで未だにぶーたれてるんですけど、三原は 「おまえら、上手すぎだから」って(笑)。
後は、ステージ中に死ににくくするかどーかでも揉めましたね。
三原は「むしろ死なない」、僕達は「やっぱしミスったら死ぬべきでしょう」って感じで。
最終的にはお互いの妥協点で死ねる曲もあるって感じでまとまりました。
それでは気になるコンシューマー移植についてですが……
坪内
僕達は出したいですね!(笑)
前に三原に「コンシューマはどうしましょう?」て聞いたら「なんで?ティクスあるやん」って 言われて悶絶しました(笑)。
出して欲しいんですけど、僕達も(笑)。
それでは、最後に稼動を待っているみなさんに一言ずつ お願いします。
坪内
「テクニクティクス」とはまた違ったプレイの仕方とかあるんで面白いんでぜひナムコの お店でプレイしてみて下さい。
アーケード版が発売したら、自分の家の近くのゲームセンターに行って、そこになかったら 店長さんに「安いから買ってね」っていってください。

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